【防災グッズ】鍋の代用には缶詰めがオススメです

2018年9月3日

防災グッズで缶詰めを準備するのはメリットが多い事はご存知でしょうか?
缶詰めの中身を食するのは当然ですが、缶詰めの缶自体を鍋の代わりとして再利用することで温かい食べ物を作ることが出来るようになります。 今回は再利用の仕方を紹介したいと思います。

缶詰めを鍋代わりに使うには

鍋代わりには大きさと深さが重要

管理人は、普通の缶詰め(スチール)とイージーオープン缶(アルミ+スチール)の2種類を用意しています。

井村屋 ゆであずき特4号缶 430g
直径:約10cm 高さ:約6cm
賞味期限:1年6か月以上3か年未満

ホテイ やきとりたれ味 260g
直径:約6.5cm 高さ:約10cm
賞味期限:製造日より36ヶ月

これは中身についてはほとんど自身の嗜好ですが、実は大きさを重視しています。上記に記したとおり、直径・高さとも約10cmか6cmなのですが、これは一度に2・3個のお餅を煮ることができる大きさを目安に選定しています。

イージーオープン缶より普通の缶がオススメ

缶切りを使わずにプルタブを起こして引き上げる事で簡単に開封が出来るイージーオープン缶は、非常に便利ですね。 これは手で空けやすくするためにアルミ材が使われているからなんです。 ご存知のようにアルミは鉄に比べ柔らかいので開けやすくなるのですが、開けやすい分、缶詰に大きな力がかかった場合にフタが開いてしまう可能性があります。

避難時に転んだり落としたりしたときに思いがけない力がかかって空いてしまった、なんてことも想定されます。 自衛隊では「戦闘糧食I型」と呼ばれる缶詰めがありますが、これは耐久性を重視して「スチール缶」を採用しているとのことです。

開けやすさを求めるならイージーオープン缶、頑丈さを求めるなら缶切りを使う普通の缶となります。 缶詰めの保管場所が倒壊してしまい、その中から取り出すような状況を考えると頑丈な普通の缶がオススメです。

フタを開けて加熱しないと破裂しますのでご注意を!

缶詰めを食するには温めるか冷たいまま食するか、の二択になるかと思います。 冬場での避難を考えると体を温めるためにも食事は温かいものを食べたいですね。 温め方は「火にかける」か「湯せんする」になると思いますが、ここで注意すべきことは「必ずフタを開けてから」温めることです。

フタを開けずに温めると、特にイージーオープン缶はすぐに破裂し危険です。 場合によっては内容物が飛び散るのでヤケドの危険性もありますので要注意です。

缶を加熱して大丈夫なのか?

缶詰めを温める方法は、「火にかける」か「湯せんする」の2つになると思いますが、缶詰めを火にかけて大丈夫なのか?という不安があります。 調べてみたところ、缶詰めは生産過程で加熱殺菌しており、例えばツナ2号缶ですと113℃~115℃、70~90分加熱しているそうです。

もっとも基本な温め方は「湯せん」になりますが、これは水を沸かすので最大温度は約100℃ですから、加熱殺菌温度より低いので安心です。 しかし非常食を食べる状況で「湯せん」するほどの十分な水があるとは思えず、別な方法で温めるしかありません。 それは「焚火の火」を利用することです。

焚火の火に直接かけるのは熱くなりすぎるので、焚火の炎から少し離れたところにフタを開けた缶を置き「遠火」で温める方法です。 焚き火の温度は800℃~900℃ありますが、遠火なら炎から近くしたり遠くしたり出来るので温度調整がしやすいかと思います。 また焚火の上に金網などがあればその上に載せるのもありかと思います。 管理人はバーベキューで缶詰めを金網の上に載せて温めますが、やはり温めると美味しく頂けます。

また温めると缶の内側が溶け出すのでは?という不安もあるかと思いますが、前述のように110℃以上の温度で加熱殺菌してるくらいですからその温度以下では問題ないと思います。

ただし果実を入れた缶詰めは、90℃以下で加熱殺菌するため缶詰めの内側がスズメッキされた仕様の缶が使われています。このスズメッキは酸化に弱いそうで、フタを開けて放置するのは1日以内にと注意書きにも記載があります。 ただ仮に溶け出した場合、体に取り込んでしまいますが、確かにスズは体に良いものではありませんが、体内に入ったスズは排出されますし、ましては缶詰めから溶け出すスズ量は微量ですので影響はないものと思っています。 これらは管理人が調べた範囲での私見であり、保証できるものでないことをご了承下さい。
心配な方は下記のサイトを参照頂ければと思います。

食品と用品はセットで考えて準備しましょう

ほかの食材を含めた食べ方を考える

非常食を食べる状況は、精神的・体力的に疲弊した状況だと思います。 ですのでせめて食事はしっかりと取り英気を養いたいものです。 管理人は食料として「お餅」「お吸い物」を一緒に用意しています。 それは下記のメニューを想定したものです。

<メニュー>
おしるこ(ぜんさい+お餅)
焼き鳥
おすいもの
雑煮(おすいもの+お餅)
ぜんさい

<作り方>
1:お餅を焚火で焼くか缶詰めで煮る
2:ぜんさい缶詰めを焚火の遠火で温める
3:缶詰めでお湯を沸かす
4:缶詰めのお湯にお餅を入れて煮る
5:缶付めのお湯にお吸い物を入れてお餅を煮る

非常食を揃えるという観点だけだと暗い気持ちになりがちですが、何を食べようか?何が作ろうか?とメニューを考えながら食品を集めるのも楽しいものです。 また賞味期限が来たら普段の生活で食することになりますので、なるべく特殊なものでなく普段使いもので集めたいものです。

やけど対策として革手袋を準備しましょう

缶詰めを鍋代わりに使う場合ですが、火にくべたり網に載せたり湯せんしたりしますが、その際に手袋は必須です。

手袋というと「軍手」が思い浮かびますが、「軍手」はダメなんです。 軍手は綿でできているので、まず燃えやすいですしスベりやすいんです。 また水分を吸った場合にはその水分が加熱・蒸発してヤケドをします。 「革手袋」をおススメします。革手袋は燃えにくく熱伝導が軍手に比べ低いですし、水分を吸いにくく滑りにくいと思います。

また、調理の際に使用するだけでなく、避難する際に瓦礫をどかしたり薪をくべたりなどにも使えるので重宝します。 それと革手袋は軍手と違いクギなどが刺さりにくい特長もあるので安全面からも安心できますので、できれば家族の人数分を揃えておくのが良いと思います。

缶切りを忘れずに!

缶詰めは普通の缶詰めを用意した場合、開封に缶切りは必須ですので忘れずに。 「十徳ナイフ」みたいなツールでもよいですが、無ければ100均にいけば手に入りますので、軽いですし嵩張らないので100均で十分だと思います。

非常グッズは短期用長期用に分けるのががオススメです

管理人は非常グッズを長期用と短期用の2つに分けて保管しています。 短期は2日分で缶詰め1つ切り餅4つを1人分として2人分をディパックに入れています。 長期は1週間分を入れています。 短期用はすぐに持ち出せるように軽くし玄関に置いてあり、長期用は重いので物置きに置いています。 非常グッズが必要となる状況に応じて使い分けることが良いかと思います。

最後にまとめ

今回は缶詰めの缶自体を鍋の代わりとして再利用する方法について紹介させて頂きました。

  • 鍋代わりには大きさと深さが重要
  • イージーオープン缶より普通の缶がオススメ
  • フタを開けて加熱しないと破裂します!
  • 缶を加熱して大丈夫なのか?
  • ほかの食材を含めた食べ方を考える
  • やけど対策として革手袋を準備しましょう
  • 缶切りを忘れずに!
  • 非常グッズは短期用長期用に分けるのががオススメです

冬場での避難では体力・気力も落ちると思います。 その状況に立ち向かうにはやはり食事からだと思います。 温かいものを食べて飲んで英気を養うことが明日への活力になると思いますので、この記事がみなさんの一助
になれば幸いです。

今後も食料品やアイテムを紹介していければと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。